【はじめに】
5/31(土)先日「新薬治療の選択と情報収集の課題を学ぶ神経筋疾患セミナー」にZOOMにて参加しました。診療治療には、薬物治療、手術、リハビリなどありますが、近年、注目されている「遺伝子治療」の具体的な治療内容、情報収集におけるPPI(患者・市民参画)の重要性を学びました。
会場:光星ビル 5階 ZOOMとのハイブリッド形式で行いました。
神経筋疾患(しんけいきんしっかん)とは、「神経」と「筋肉」のどちらか、または両方に異常が起こることで、体をうまく動かせなくなる病気の総称です。脳からの「動け」という命令が筋肉にうまく伝わらなかったり、筋肉自体がうまく動かなかったりするために、「力が入りにくくなる」、「歩きづらくなる」等の症状が表れます。
【セミナーの背景と目的】
情報格差や医療リテラシーの差により、「誰に何を相談すればよいのか分からない」「そもそも新薬の情報にたどり着けない」といった多くの声に応えるために、次の3つの目的を掲げ、当事者・支援者の力を高める場として開催されました。
・患者・家族が新薬や研究に関する正確な情報を得て、治療選択に主体的に関われるようにする
・医療・福祉関係者や地域支援者が、神経筋疾患の基礎と最新情報を学び、地域支援の質向上に資する
・疾患への理解を社会全体で広げ、誰もが情報と支援にアクセスできる社会の実現に寄与する
【プログラム】
当事者による演奏や基調講演、筋ジストロフィーの基礎研究や治療法の開発報告、ディスカッションで構成され、治療の成功事例、課題について学びました。
【現状と課題】
■ 現状
• 診断技術や治療法は進歩しており、遺伝子治療など新しい選択肢も増えてきている
• 専門医のいる医療機関では、最新情報を元にした診療が行われている
• 一部の患者や家族は、インターネットや患者会を通じて積極的に情報収集している
• Shared Decision Making(共同意思決定)やPPI(患者・市民参画)の考え方も徐々に広がっている
■ 課題
• 情報の格差が大きく、最新の治療情報にアクセスできない患者も多い
• 患者・家族が 『主体的に選択する力(ヘルスリテラシー)』 を高めるための支援が不足している
• 医療機関によって支援体制や説明の質に差がある
【参加した感想】
このセミナーに参加することで、新薬治療の選択と情報収集におけるPPI(患者・市民参画)の重要性を学びました。患者が自らの治療に主体的に関わることで、納得のいく選択が可能になると実感しました。医療者との信頼関係や、正確で分かりやすい情報提供がPPIを支える鍵となります。実際の事例紹介では、患者の声が治療方針に反映された例が紹介され、非常に参考になりました。
また、診療の選択は「知っているかどうか」で大きく変わることを実感しました。今後は、情報の届き方や相談体制の整備がますます重要になると感じています。障がい福祉の支援者として、PPIの視点を含めた関わりを大切にしていきたいです。